パーツ選び – ビデオカード編

ビデオカードの選び方

グラフィック性能を一手に担います

パソコンパーツに比較的詳しい方は、
オンボードグラフィックの性能がどの程度のものかという観点で
CPUを選び動画視聴用サーバーなどの用途では、
AMDのAPUが少なくない人気になっています。

一方でIntelのオンボードグラフィックについて、
Core iシリーズ第一世代第二世代の頃は大変性能が悪く
ゲームなどは当時レベルで全くできないような状況でした。
ところがここ最近の世代はIntelが
(恐らくこの先のGPGPUなどの市場も視野に入っていると思われますが)
相当グラフィック性能の向上に力を入れており、
現行(2015年7月現在)最新世代である第五世代のCore iシリーズは、
いままで特定用途のCPUにしか搭載されていなかった
IntelのGPUであるIris Proシリーズが遂に搭載され、
APUの性能をはるかに上回るパフォーマンスを見せています。

前置きが長くなりました。
と、この様にグラフィックに対する性能要求が高まる一方で
そのニーズを満たすものとして、ビデオカードは一日の長があります。

かつてグラフィックが2Dのみだった時代には、
グラフィックチップを開発する様々なメーカーが存在しましたが、
3Dグラフィックの時代に突入すると
開発力の差がダイレクトに表れ、寡占が進み
結果大手しか生き残れなくなってしまいました。

現在はビデオカードはNVIDIAとAMDの2強で、
パソコンのグラフィックチップというくくりなら
それにIntelが加わるといったところでしょうか。
無論モバイル機器などを入れるとまた変わってきますが、
パソコンの話から離れるので割愛します。

ビデオカードの性能

ビデオカードの役割は
CPUからのグラフィック処理の命令を実行し出力を行う
という単純な役割です。
描写の内容が2Dから3Dになった時
必要な情報量が膨大に増えたため、
要求されるスペックは常に増え続けています。

ビデオカードの性能は
・GPU
(・プロセッサの世代)
・クロック
・VRAM/ビデオメモリ
によって大まかに決まってきます、
ただしゲーム側でGPU最適化などもできるため
実際の用途においてこれらの要素が優れているから
よりよいパフォーマンスを発揮できると言い切れません。

GPUはグラフィック処理を一手に担います。

プロセッサの世代によってGPUの構造などが違うため
一概には言えませんが基本的には最新世代の方が優秀です。

クロックはGPUがどれくらいの速さで動作するかを表します、
CPUのクロックなんかと一緒です。

VRAMはCPUのメモリに相当します、
一時的な情報の格納領域になります。
GPUではメモリ消費はGPU内で完結するため、
VRAMの速度や容量は直接パフォーマンスに影響します。

必要なビデオカードを用途別に考える

数多あるビデオカードですが、
用途を考慮しないで選択することは
ユーザーの不利益につながりますしコストがかさむ一方です。
本項では用途別のビデオカードのユースケースを考察します。

(MMO含む)RPGなど

MMORPGなど要求性能がそこまで高くないゲームについて、
市販されているビデオカードのミドルクラスのやや下辺りの商品で
十分と言えるでしょう(2015年7月現在で言うならGTX750TiやGTX960)

もちろん最高画質で4K(或いはマルチモニタで)となると、
GTX980を2枚挿しという環境になりますが
普通に遊ぶのであれば上記のビデオカードで問題ないでしょう。

ただし最新のMMORPGはやや要求スペックが高くなっており、
GTX750TiやGTX960などでは最低限のスペックになることもままあります。
推奨スペックについてはきちんと確認しておきましょう。

また、ユーザーのベンチマークレビューなど
web上でたくさん確認できるため
そちらも参考にしてみるといいでしょう。

FPSなど

FPSは元から要求スペックの高いゲームジャンルでしたが、
2010年頃から複数のタイトルで
急に要求スペックが跳ねあがるようになりました。

FPSゲームは悪く言えば
ハイエンドグラフィックカードの販促になるため、
ゲームメディアでも盛んにベンチマークチェックされています。
その結果やユーザーのベンチマークレビューなどを参考にして、
予算に見合ったカードを買うといいでしょう。

推奨スペックだけで言えば、2015年7月現在のカードで言えば
GTX980以上のゲームもありますので、
そういった意味では青天井でキリがないでしょう。

オープンワールドなゲーム

アクションゲームなどで
オープンワールドな表現をしたいわば仮想世界的なゲームが増え
他のジャンルに波及するようになりました。
この手のタイプのゲームは総じて要求スペックが高く、
ビデオカードだけでなくCPUやメモリの要求スペックも高いのが特徴です。

このジャンルにおいては要素を削いでゲームをすると
ゲーム性を損なうものがあるためなるべく高いスペックで
ゲームをやる方が好ましいのが痛し痒しと言えるでしょう。

FPSと同様にGTX980クラスのカードを推奨してくるゲームもあり、
上を見ればきりがないと言えます。

穏当な着地点としてはミドルクラスのカードを2枚挿しでしょうか?
コストパフォーマンスに優れているため、
ハイエンドビデオカードへの対抗手段として
推奨しているユーザーもいるようです。

シミュレーション系

シミュレーションゲームは比較的要求スペックが高いジャンルです。
要所に3Dモデルが利用されるタイプのゲームでは、
その傾向が強くなります。

FPSと同じように予算相応のカードを求めるようにしましょう、
このジャンルは上記のゲームジャンルと違い
あまり情報が集まらない可能性があります。
メーカー情報をよく確認しましょう。

現行のカードではGTX750Ti以上の
カードが推奨される場合が多いです。

その他のゲーム

ビデオカードの要求があるゲームは
およそ上記のゲームで網羅されると思います。
ゲームジャンル的には上記で大体カバーできると思います。

ビデオカードの要求される性能が低ければ低いほど、
ハイエンドなカードを差す必要がなくなります。
逆に高ければ高いほど
よりハイエンドなカードであることが求められます。

またゲームは常に単一のものしかプレイしないわけではないので、
なるべく買える範囲で一番いいカードを買うと言うのも手でしょう。
今後発売されるゲームを見越したり、
しばらくはカードを買い替えないことを考えて
ハイエンドなGTX980やTitanXを導入するというのも手ですし。
ミドルクラスのカードを購入して、
必要に応じて2枚挿しにするという方法もとれます。

いずれにしてもプレイするゲームのスペックと自分の懐を考慮して、
よりベターなビデオカードをチョイスするといいでしょう。

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